現第二次安倍内閣官房参与の浜田宏一氏の書籍について、前回 の続きです。

ズバリ!!気になるのは通貨安戦争です。

各国が自国通貨防衛の為、金融緩和や為替介入などを行い、

通貨を切り下げていった場合、世界経済がどうなるのか。

先ほどもドイツのメルケル首相の発言がニュースになってました。

「為替操作は敏感な問題になりつつあり、日本に対する懸念が出ている」

円安誘導について、

“金融政策の国際的協調・競争を専門”とされている浜田氏はどのように考えているのか。気になります。

引用しますと、

「日本が金融緩和をすると、日本経済は活気づきますが、

短期的には、外国経済は円安(ドル高)によって、マイナスの影響を受ける。

これは近隣窮乏化と言ってよいでしょう。

しかし、そうだとすると各国はもっと金融緩和をして日本からのマイナスの影響を解消しようとする。

それに対して日本はさらに金融緩和をして立ち向かうというように、金融緩和の競争が起こりえます。

これは、戦間期に各国が為替切り下げ競争を行ったのと同じことです。

これでは、世界経済がインフレ状態に陥ってしまう恐れはないでしょうか。」

これについて、過去に論文を出したことがあることを紹介しながら、氏はこう続けます。

「しかし、このような金融拡大競争は無限には続かず、どこかで止まるということです。

そしてその行きつく先は、世界経済にとって(パレートの意味で)最適なところで止まるのです。

つまり、日本銀行も金融緩和が必要なときには金融緩和をした方が

“世界各国のためにも”望ましいことになるのです。」

重要なのは、これは今となっては、ほとんどの外国人学者の常識になっているという事実です。

もちろんアメリカ(の政治家)も、先のメルケル首相のように、

交渉の一つとして、表立って批判はするでしょうが、本音では無いとも解釈できます。

とは言え、政治的には、やはり、攻撃されるでしょう(苦笑)

本書籍の中で、その論文の詳細には触れていませんが、

為替介入ではなく、インフレターゲットの方が政治的にはやりやすい、という点にも言及しています。

今回、本書籍を紹介するにあたり、語弊があってはと、

かなりコピペを多用しましたが、より詳しい内容が知りたい方は、是非、購入くださいませ。

身近な友人で、何名か購入いただけたようで嬉しい限りです。

あとは、ユーロ危機がどうなるか。

イギリスが、近い将来ユーロを離脱する是非を問う国民投票を行うとか行わないとか、、、。

大本命は、やはり、ユーロのような気がしてなりません。